ビジネス年賀状の基本やマナー・書き方

会社の上司や先輩、取引先やクライアントなどに年賀状を出すときは、先方に失礼がないように気を配る必要があります。ビジネス年賀状は、後輩や親しい友人に出すのとはわけが違うため、書き方の基本やマナーをきちんと習得しましょう。マナーがしっかり守れていれば、先方に好印象を与え、できるビジネスパーソンに見られますよ!

ビジネス年賀状の基本構成

ビジネス年賀状といっても、記載すべき内容は一般的な年賀状とほぼ同じです。表面に宛名を記載し、裏面に賀詞やあいさつ文を書きます。また、取引先やクライアントに会社で一括して年賀状を出す場合は、個人で別の年賀状を出さなくても問題ありません。ここでは会社で出す場合の裏面の基本構成をご紹介します。

ビジネス年賀状の裏面の基本構成は、上記のようなスタイルが一般的です。このほか、一般的な年賀状には近況報告なども盛り込みますが、ビジネス年賀状では省略して構いません。また、スペースに余裕がある場合、手書きでひと言メッセージを添えるのもおすすめです。

ビジネス年賀状の書き方の基本(裏面)

ビジネス年賀状の基本構成でご紹介した各項目の書き方は、以下の通りです。ビジネス年賀状は、目上の人に送る場合と同様、縦書きにするのがマナーですので、おぼえておきましょう。また、極端に派手など、華美なデザインは避け、色の濃い黒いインクや墨を使って書きます。薄墨は弔事をイメージするので、使用は厳禁です。

【1】賀詞、新年を祝う言葉

年賀状の冒頭に、大きめの文字で書きます。言葉や文章の最後に句点(「。」)は付けないようにしましょう。ビジネス年賀状で使う賀詞は、目上の人に対して使用する言葉を選ぶのが無難です。ビジネス年賀状で使う賀詞については、次の章で詳しく解説しています。

(例)「謹賀新年」、「恭賀新年」、「明けましてございます」、「新春のお慶びを申し上げます」 、「謹んで新年のお慶びを申し上げます」 等

【2】お世話になったお礼や感謝のあいさつ、今後の親交をお願いする言葉

ビジネス年賀状においても、賀詞に続く文章は、お世話になったお礼や感謝の気持ちを伝える内容を書くのが一般的。「拝啓~敬具」といった頭語・結語は不要です。

古くは、あいさつ文に句読点(「。」「、」)は使わないのがマナーとされていましたが、読みにくくなるため、近年では適宜使用しても問題ないと考えられています。ただし、古い慣習を重んじる年配の方に出す場合は、句読点を使用しない方が無難かもしれません。

また、「失う」「滅びる」「病む」「去る」など、お祝いごとで縁起が悪いとされる「忌み(いみ)言葉」の使用は避けましょう。「去年(きょねん)」と言う場合は、「旧年中」または「昨年」と表します。

(例)「旧年中は格別のご厚情を賜り、心より感謝申し上げます」、「旧年中はひとかたならぬご愛顧にあずかり、厚くお礼申し上げます」「本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます」、「本年もご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」 等

【3】先方の活躍や発展を願う言葉

ビジネス年賀状の結びにも、先方を気づかう一文などを添えるのが一般的です。取引先やクライアントの活躍や発展を願う言葉を書き入れましょう。

(例)「ますますのご発展と皆さまのご活躍を祈念いたします」、「皆さまのご健勝と貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます」、「御社のご発展を祈念いたしますとともに、本年も引き続きご厚情を賜りますようお願い申し上げます」 等

【4】日付

日付は、元号・西暦のどちらかを使って書きましょう。干支を使って「●年」と書いても問題ありません。縦書きのため、年を表す数字は漢数字(一、二、三)で書きます。

日本郵便が実施している年賀特別取扱期間内に投函が可能で、先方に元旦に届けられるなら、「元旦」と書き入れましょう。元旦を過ぎてしまう場合は「正月」と表記します。また、「1月元旦」や「正月元旦」などと併記すると重複表現になるので注意しましょう。

(例)「●●(元号)12年 元旦」、「1234年 1月1日」、「●(干支)年 元旦」 等

【5】会社名・住所等

最後に差出人である自社の名称、住所や電話番号などの連絡先を記載します。間違いのないように、正確な情報を記載しましょう。縦書きのため、郵便番号や番地などの数字も漢数字で書きます。また、裏面に自社の連絡先を記載する場合、表面に書く必要はありません。

会社名や住所の記載欄の横にスペースがあいていれば、その箇所に手書きのメッセージを添えてもいいでしょう。ただし、「年明け●日にお伺いします」などと、仕事の用件を書くのは避けましょう。年賀状を出すからといって、ついでに用件を書くのは、先方にとって非常に失礼な行為です。

ビジネス年賀状の賀詞について

新年をお祝いする言葉である「賀詞」は、漢字1~2文字で表すもの、文章のスタイルなど、種類はさまざまです。ただし、ビジネス年賀状では、どの賀詞を使ってもよいわけではありません。先方に失礼にならないように、適切な賀詞を使用しましょう。また、「新年、あけましておめでとうございます」、「謹賀新年、新春のお慶びを申し上げます」などと、賀詞を併記しないように気をつけます。

ビジネス年賀状で使う賀詞は漢字4文字以上または文章

ビジネス年賀状で使う賀詞は、目上の人宛に送る年賀状と同様に、漢字4文字以上または文章スタイルの賀詞を使います。会社宛に出す場合、先方の誰に見られてもいいように、漢字4文字以上または文章スタイルの賀詞を使うのが無難です。

(例)「謹賀新年」、「恭賀新春」、「謹んで新春のお慶びを申し上げます」、「新年おめでとうございます」 等

使用を避けた方がよい表現

親しい人や目下の人に対して使う、漢字1~2文字の賀詞は避けましょう。「寿」、「福」、「迎春」、「賀正」などが、それにあたります。また、日本国内の会社宛に送る年賀状において、「HAPPY NEW YEAR」など、英文の賀詞の使用も適切ではありません。先方に失礼にならないように、賀詞の使用には十分注意しましょう。

ビジネス年賀状の宛名について

年賀状の表面に先方の宛名を書きます。お年玉付き年賀はがきは、通常の郵便はがきに比べて書くスペースがやや狭いため、文字のバランスに注意してください。表記間違いのないように、正しくていねいに書くことはもちろん、ビジネス年賀状では使用する敬称にも気をつけましょう。

【1】先方の郵便番号

年賀状の誤配送防止のため、正確な郵便番号を算用数字でていねいに書き入れます。

【2】先方の住所

先方の名前よりも小さめの文字で書きます。郵便番号と同様、表記間違いのないように正確に記入してください。縦書きの年賀状で番地や建物番号などの数字を書き入れる際は、漢数字を使います。住所の書き始めは、はがきの右端から、ペン1本分程度の幅をあけましょう。

また、郵便番号をきちんと記入したからといって、住所を省略して書くのは適切ではありません。先方の住所は、都道府県名から建物番号まですべて記入しましょう。

【3】先方の会社名・部署名

先方の住所と名前の間には、会社名と部署名を書き入れます。会社名を書くときは、「(株)」などと略さず、「株式会社」と記載してください。また、「部」、「課」、「係」、「担当」などの部署もできるだけ正確に記入します。先方の名刺があれば、記載通りに書きましょう。

【4】先方の役職・名前

はがきの中央は、役職名、名前の順で書き入れます。役職名は小さめに、名前は大きめの文字で書きましょう。役職名が長い場合は、部署名の次の行に書き入れて、名前とは別の行にしても問題ありません。敬称は、名前の後に「様」を付けます。

このとき、「●●●(苗字)●●(名前)部長様」などと、名前に役職を付けるのは間違いなので、気をつけましょう。また、宛名が個人ではなく、会社名の場合の敬称は「御中」で、「株式会社●●● 御中」のように記載します。この場合、会社名がはがきの中央になるように、バランスをとって書き入れましょう。

さらに、教師、医師、弁護士など、「先生」と呼ばれる職業の方に年賀状を出す場合、名前の後の敬称は「様」を使います。肩書きの記入が必要な場合は、「弁護士 ●●● ●●様」、「医院長 ●●● ●●様」などと表記するのが一般的です。「先生様」とは記載しないので、気をつけましょう。

【5】差出人の住所・名前・郵便番号

差出人である自社の名称、住所、担当者名などを小さめの文字で記載します。年賀状はビジネスツールの1つなので、スペースに余裕があり、電話番号、FAX番号、Eメールアドレスなども記載できればベストです。見にくくなる場合は、最低限の連絡先を書いておきましょう。また、表記間違いのないように、数字にも気を配りながら、正しくていねいに記入してください。自社の連絡先を裏面に記載する場合、表面に書かなくても問題ありません。

年賀用はがきを使用しない場合

年賀用はがきを使用せずに、通常のはがきや私製はがきを使って年賀状を出すことも可能です。こうしたはがきを年賀状として出す場合は、必ず切手の下に「年賀」と赤字で書いてください。書かない場合は一般の郵便物と同じ扱いになり、年内に出すとお正月前に先方に届くことがあるので注意しましょう。